2026-09-11/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
出雲市の広告代理店ブリッジプラス、破産手続開始決定 負債約4,000万円
島根県出雲市の広告代理店ブリッジプラス(2018年6月設立)は、2026年8月21日付で松江地方裁判所出雲支部から破産手続開始決定を受けた。負債総額は約4,000万円。2025年5月期の売上高は3,000万円だった。
英輸送機器整備のPERITUM、管財人選任でadministration入り
英国の輸送機器修理・保守業PERITUM LTD(会社登録番号05256574)は、2026年8月13日付でMartyn Rickels氏とRajnesh Mittal氏を共同管財人に選任され、administration(管財人が経営権を握り、事業の存続や資産処分を進める英国の倒産処理手続)に入った。選任はマンチェスターのHigh Court of Justice Business and Property Courts(事件番号CR-2026-MAN-1194)による。公告は2026年8月20日付。Companies House(英国の法人登記機関)の記録でも、現在のステータスは「In Administration」となっている。
インフォ・クリエイツ「やさしいブラウザ・クラウド版」、自動マイグレーションで約7時間25分停止
株式会社インフォ・クリエイツは、2026年8月29日0時30分頃から同日7時55分頃まで、「やさしいブラウザ・クラウド版」で障害が発生したと2026年9月3日に公表した。停止時間は約7時間25分。
② 当時、それはどう見えていたか
ブリッジプラスについて、当時の材料は確認できませんでした。東京商工リサーチの情報として、同業他社との競争激化で売上が減少し資金繰りが行き詰まったと報じられていますが、これは破産手続開始決定後の取材による説明で、決定前に公表されていた資料ではありません。
PERITUMについて、当時の材料は確認できませんでした。管財人選任の公告には、選任に至った財務悪化の経緯についての記述はなく、負債額も記載がありません。
インフォ・クリエイツについて、当時の材料は確認できませんでした。公表文は原因を「クラウドインフラの自動マイグレーション処理が予期しないタイミングで実行されたこと」と説明していますが、事前に公表されていた予兆についての記載はありません。
③ 構造として残るもの
ブリッジプラスの破産手続開始決定は、負債総額と直近期の売上高は公表資料から分かるが、売上減少に至った経緯は信用調査会社の取材によるものだけである。PERITUMのadministration入りは、管財人選任の公告自体に負債額も経緯も記載がない。両者とも、倒産処理の手続きが始まった時点で外部から見える情報は「何が起きたか」までで、「なぜそうなったか」は制度上公表の対象になっていない。
取引先や仕入れ先の資金繰りの悪化は、倒産・administration・民事再生といった手続きが始まって初めて外部に見える形になり、その時点でも経緯までは分からないことが多い。数人の会社では、主要な取引先の登記情報や決算公告を日頃から確認する余力がないことが多い。数十人になり取引先が増えると、個々の取引先の状況を把握しきれず、手続き開始の公告で初めて知ることになりやすい。取引先の商業登記の異動情報や、信用調査会社の速報を定期的に見る余地は残る。