2026-09-15/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
大阪の不動産開発Hatch Outと八建設が破産、負債108億9535万円
大阪府大阪市天王寺区の株式会社Hatch Out(不動産開発)とグループ会社の株式会社八建設(千葉県成田市、建築工事業)が、2026年8月31日付で破産手続き開始決定を受けた。負債総額は2社合計で約108億9,535万円(Hatch Out約107億6,283万円、八建設約1億3,252万円)。Hatch Outの2025年1月期売上高は約15億7,600万円。
英ロンドンのレストラン運営会社Mr. Chowに管財人選任
英ロンドン・ナイツブリッジでレストランを運営するMR. CHOW RESTAURANT LIMITED(登記番号01062025)に、2026年9月3日付で管財人(administrator、裁判所が選任し会社の管理・処分を担う専門家)が選任された。公告日は同年9月7日。管轄はHigh Court of Justice Business and Property Courts of England and Wales、事件番号CR-2026-006825。負債額・資産額は公告に記載がない。
売れるネット広告社グループ、前回予想「純利益2百万円」を下方修正 実績は11億円の赤字に
売れるネット広告社グループ株式会社(証券コード9235、東証グロース)は2026年9月7日、2025年9月12日付で公表していた2026年7月期(2025年8月1日〜2026年7月31日)通期連結業績予想を下方修正すると発表した。売上高は前回予想18億80百万円から今回修正1,640百万円(▲2億40百万円、▲12.8%)。営業利益は前回予想14百万円の黒字から今回修正530百万円の営業損失(▲5億44百万円)。親会社株主に帰属する当期純利益は前回予想2百万円の黒字から今回修正11億円の当期純損失(▲11億2百万円)。一過性費用は合計約8億30百万円で、内訳はM&A関連費用約1億50百万円、貸倒引当金約1億30百万円、オルクス株式会社の商品評価損(棚卸資産の帳簿価額を下げる処理)約10百万円、ソフトウェア減損(資産の価値を帳簿上で切り下げること)約2億円、建物関連資産の減損約1億20百万円、投資有価証券評価損約1億50百万円、のれん(買収価格が買収先の純資産を上回った差額分を資産計上したもの)の減損約70百万円。同時に公表した2027年7月期予想は売上高5,004百万円、営業利益202百万円で黒字転換を見込むとしている。
② 当時、それはどう見えていたか
Hatch Outと八建設について、当時の材料は確認できませんでした。非上場企業のため詳細財務は非公開で、売上高・負債額の数値は帝国データバンクによる破産後の取材によるもので、決定前に公表されていた材料ではない。
Mr. Chowについて、当時の材料は確認できませんでした。公告は管財人選任の事実のみを示し、選任に至った経緯の記載はない。
売れるネット広告社グループについて、2025年9月12日に公表していた2026年7月期通期連結業績予想は、売上高18億80百万円・営業利益14百万円・経常利益11百万円・当期純利益2百万円だった。同社は2026年2月時点までの受注状況は堅調に推移していたと説明している。
③ 構造として残るもの
Hatch Outと八建設は、土地を仕入れて開発・転売する不動産開発を手掛けていた。この種の事業は、借入で仕入れを先行させ、販売・引き渡しの段階で回収する構造を持つ。開発案件が増えれば借入も連動して増え、販売局面が停滞すると資金繰りが先に詰まる。この形は不動産開発に限らない。受注してから納品・検収まで日数がかかり、その間の材料費・外注費・人件費を先に立て替える業態全般に共通しうる。自社の仕事のどこで費用が先に出て、どこで入金が追いつくのかは、決算書を読み込まなくても、支払いと入金のタイミングを並べて訊けば見えてくる点である。