2026-09-24/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
北海道の民宿運営「KG」と関係会社フロンティアライフ、さいたま地裁が破産開始決定
2026年8月31日、さいたま地方裁判所は北海道弟子屈町で民宿運営などを手がける株式会社KG(旧商号・北国からの贈り物)と、関係会社の株式会社フロンティアライフ(埼玉県越谷市)に破産手続き開始決定を出した。負債はKGが約6,300万円、フロンティアライフが約3,500万円で、合計約9,800万円。KGの2025年12月期の年間収入高は約1億5,000万円だった。
米HOUSE CANARY NEW JERSEY、Chapter 11を申請
2026年9月22日、米ニュージャージー州ウェストトレントンのHOUSE CANARY NEW JERSEY, INCが、ニュージャージー地区連邦破産裁判所にChapter 11(米連邦破産法11章、事業継続を前提に再建する手続き)を申請した。事件番号26-20766、自発的申請(Voluntary Filing)。申請書類上の区分では、資産10万1,000〜100万ドル、負債100万〜1,000万ドル、債権者数1〜49件。
ホソカワミクロン、クラウドストレージの不正ログオンで1,728件漏えい
ホソカワミクロン株式会社は2026年2月2日、業務で補助的に使用していたクラウドストレージサービスの1アカウントへの不正ログオンの可能性を確認したと公表した。2026年3月27日公表の最終報で、顧客・取引先関係者257件、従業員(退職者含む)1,470件、従業員家族1件、計1,728件の情報流出の見込みを公表した。
Cloudflare、API・R2の認証エラーが識別から解決まで約31時間半
Cloudflareは、APIおよびR2向けの一部リクエストで認証エラーが発生していたインシデント(Incident ID: jg6ys8sbd6ny)について、2026年9月22日13:30 UTCに問題を識別し、9月23日19:00 UTCに主要な影響を軽減、同日20:59 UTCに解決したと公式ステータスページで公表した。識別から主要な影響の軽減まで約29時間30分、解決宣言までは約31時間29分。公式の影響度分類は「minor」。
ジャストプランニング、太陽光発電事業譲渡で通期純利益予想を上方修正
株式会社ジャストプランニング(証券コード4287)は2026年9月16日開催の取締役会で、連結子会社の株式会社JPパワーが保有する太陽光発電設備3施設(栃木県2か所、宮城県1か所)を東急不動産株式会社に譲渡することを決議し、同日、2026年3月12日の決算短信で開示していた2027年1月期(2026年2月1日〜2027年1月31日)の連結業績予想を修正した。譲渡予定日は2026年9月30日。修正後の予想は、売上高27億28百万円(前回比0.9%減)、営業利益6億83百万円(同1.0%減)、経常利益(本業と本業以外の収支を合わせた利益)6億85百万円(同1.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億70百万円(同39.6%増)。事業譲渡益2億93百万円を第3四半期に特別利益(本業以外で一時的に生じた利益)として計上する見込み。太陽光発電事業セグメントの2026年1月期通期売上高は9,932万2千円、セグメント利益は5,940万5千円だった。
② 当時、それはどう見えていたか
KGとフロンティアライフについて、代表が兼務する関係会社「北国からの贈り物」が業容急拡大に対応できず、金融機関をはじめ関係先に債務免除を求めて自主再建を進めようとしたが合意が得られず、2026年4月に民事再生法の適用を申請していた。KGも同時期に連鎖的に事業を停止した。
HOUSE CANARY NEW JERSEYについて、当時の材料は確認できませんでした。申請書類の業種欄に「コンピュータシステム設計および関連サービス」と記載されている以外、申請に至った経緯を示す公表資料は確認できていない。
ホソカワミクロンについて、同社は原因を「攻撃者が漏えい又は推測されたID・パスワードを用いて本件サービス上の1つのアカウントに対して不正にログオンを行ったものと考えられます」と説明した。当該サービスの多要素認証の設定有無は公表文に記載がなく、確認できませんでした。二次被害は公表時点で「報告は受けておりません」としている。
Cloudflareについて、公表文はAPIおよびR2への一部のリクエストに影響したとのみ記載し、根本原因の説明はない。確認できませんでした。
ジャストプランニングについて、2026年3月12日公表の前回予想は、売上高27億53百万円・営業利益6億90百万円・経常利益6億92百万円・純利益4億80百万円だった。同日公表の別開示は、譲渡の理由を「持続的な成長と企業価値の向上を実現するため」の「事業ポートフォリオの見直し及び経営資源の最適配分」とし、「今後の成長が期待されるAI・データサイエンス関連分野へ経営資源を重点的に振り分ける方針」を挙げている。譲渡価額は契約上の取り決めにより非開示。
③ 構造として残るもの
ホソカワミクロンの侵入経路は、基幹システムではなく、業務の補助で使っていたクラウドストレージの1アカウントだった。原因は、漏えいまたは推測されたID・パスワードによる不正ログオンだった。
数人の会社では、外部サービスの契約とID・パスワードの管理をひとりが把握していることが多く、主要システムと同じ強度で管理されているかを本人が判断できる。数十人になると、部門ごとに別々の外部サービスを契約していることがあり、主要システムのID・パスワード管理を固めた担当者が、周辺の外部サービスのアカウントまで把握しているとは限らない。基幹システムの認証を固めたかどうかと、業務の補助で使っている外部サービスの認証を固めたかどうかは、別に確かめる必要がある。