2026-10-08/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
金型メーカー石崎製作所、事業停止 負債約2億3000万円
富山県魚津市の金型メーカー石崎製作所(1974年創業、2018年に株式会社化)が、2026年9月30日までに事業を停止した。帝国データバンク・東京商工リサーチの取材によると、自己破産申請の準備を進めている(申請はまだ確定していない)。負債総額は約2億3000万円で、金融債務が大半を占める。売上高はピークの2019年5月期約2億円から、2026年5月期は約1億2000万円まで減った(4割減)。
通販のロイヤルステージ、事業停止 売上高ピークから4割減
大阪市中央区の通販会社ロイヤルステージ(2005年設立、大手商社の社内ベンチャーから経営陣が買収して独立)が、2026年9月30日付で事業を停止した。東京商工リサーチの取材によると、破産申請の準備に入った(申請はまだ確定していない)。売上高はピークの2007年3月期約50億円から、2018年3月期約35億円、2021年3月期約34億円、2026年3月期約30億円まで減った。負債総額は調査中で、公表されていない。
米True Food Kitchen、Chapter 11申請 12店舗閉店
米国のレストランチェーンTrue Food Kitchen(運営主体FRC Balance, LLCほか関連9社)が、2026年10月5日、米テキサス州南部地区連邦破産裁判所にChapter 11(連邦破産法11章)の適用を申請した。同時に12店舗を閉店し、最終営業日は2026年10月4日だった。残る34店舗(14州)は営業を続けている。有利子負債は約4,210万ドル。資産・負債はいずれも申立書で1,000万〜5,000万ドルの範囲と推定されている。経営破綻した企業が手続き中に事業を続けるための融資として、HumanCo TFK IVから約2,000万ドルのコミットメントを得ている(裁判所の承認が条件)。
アスクル、ランサムウェア漏えいの対象を追加特定 約60万件
アスクルは、2025年10月19日に発生したランサムウェア攻撃について、2026年7月30日、外部への漏えいのおそれを否定できない個人情報を約60万件追加で特定したと発表した。対象は氏名・住所・電話番号・メールアドレス。外部への漏えいおよび不正利用の事実は確認されていないとしている。
日本テレネット、サイバー攻撃で受託業務情報など最大60.2万件に漏えいのおそれ
日本テレネットは、2026年3月9日に発生したサイバー攻撃について、2026年6月12日、調査結果と再発防止策を公表した。外部の攻撃者がネットワーク機器を経由して内部に侵入し、ファイルサーバ等がマルウェアで暗号化された。データが外部に転送された痕跡は検出されていないとしている。漏えいのおそれがある情報は、CSSサービス(L-net)受託業務関連60.2万件、BPO(業務の外部委託)サービス受託業務関連40.4万件、営業・取引に伴う顧客・取引先関係者情報3.3万件、従業員(退職者含む)およびその家族の情報2,044件。クレジットカード情報は含まれていないとしている。
第一三共、第5期中期経営計画の数値目標を全て達成 売上収益2兆1,230億円
第一三共は、2026年5月11日、2025年度(2026年3月期)決算発表にあわせ、2021年度を開始年度とする第5期中期経営計画(2021〜2025年度)の最終実績を公表した。同日、2026〜2030年度の第6期中期経営計画も公表した。売上収益は当初目標1兆6,000億円に対し実績2兆1,230億円だった。がん領域売上収益は目標6,000億円以上に対し実績9,540億円。ROE(株主資本に対する純利益の比率)は目標16%以上に対し実績16.9%。DOE(株主資本に対する年間配当総額の比率)は目標8%以上に対し実績8.7%だった。
FRB、9月のFOMC経済見通しを6月から上方修正
米連邦準備制度理事会(FRB)は、2026年9月16日、FOMC(連邦公開市場委員会)参加者による2026年・2027年の経済見通し(SEP)を公表した。実質GDP成長率(2026年、第4四半期の前年同期比)は2.2%から2.3%に、失業率(2026年第4四半期平均)は4.3%から4.1%に修正された。PCEインフレ率(2026年)は3.6%から3.7%に、コアPCEインフレ率は3.3%から3.4%に修正された。2027年は、GDP成長率が2.3%から2.4%に、失業率が4.3%から4.1%に修正された。PCEインフレ率は2.3%で変化がなかった。
② 当時、それはどう見えていたか
石崎製作所について、当時の材料は確認できませんでした。未上場企業で、事業停止前の公表資料は見当たらない。
ロイヤルステージについて、当時の材料は確認できませんでした。未上場企業で、事業停止前の公表資料は見当たらない。
True Food Kitchenについて、申請前の独立した公表資料は見当たらない。申請を発表したプレスリリース自身が背景として挙げているのは、売上高がほぼ横ばい(前年約3.14億ドルから直近約3.12億ドル)だったという点である。
アスクルについて、2025年12月12日の第13報で、攻撃者が認証情報を窃取し不正に使用したと推定すると発表されていた。侵入経路の詳細は確認できていない。
日本テレネットについて、当時の材料は確認できませんでした。侵入経路となったネットワーク機器について、発表前の脆弱性公表等は確認できていない。
第一三共について、第5期計画の策定時(2021年度)に前提とした為替レートは1USD=105円、1EUR=120円だった。実績の為替レートは1USD=150.78円、1EUR=174.79円だった。
FRBについて、2026年6月16日時点のFOMC経済見通しでは、実質GDP成長率(2026年第4四半期前年同期比)2.2%、失業率(2026年第4四半期平均)4.3%、PCEインフレ率(2026年)3.6%、コアPCEインフレ率3.3%だった。2027年は、GDP成長率2.3%、失業率4.3%、PCEインフレ率2.3%だった。
③ 構造として残るもの
日本テレネットが示した漏えいのおそれのある情報のうち、CSSサービス(L-net)受託業務関連60.2万件とBPOサービス受託業務関連40.4万件を合わせると100.6万件になる。自社の営業・取引関係者情報3.3万件、従業員情報2,044件を上回る規模になる。
委託先が侵害を受けたとき、対象には委託先自身の情報に加えて、委託元から渡された委託元の顧客の情報も含まれる。外部に業務を委託している会社は、委託先が自社の顧客情報をどこまで保有しているか、委託先の社内ネットワークがどう管理されているかを、委託先に確かめられる。