2026-10-16/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
英Bbe International、管財人選任 会社番号09883101
英国の会社Bbe International Limited(会社番号09883101、シェフィールド、SICコード71129=その他のエンジニアリング活動)が、2026年9月17日付でBTG Begbies Traynor (Central) LLPのRobert Neil Dymond氏(IP番号10430)とJoanne Louise Hammond氏(IP番号17030)を管財人(administrator、英国の倒産手続きで会社の管理を引き継ぐ専門家)に選任された。選任はThe London Gazette(英国の公式官報)に2026年9月22日付で公告された(事件番号CR-2025-006601、Business and Property Courts)。
ローソン、ID基盤の不正アクセスで215万5,345件の漏えいを確認
株式会社ローソンは2026年10月8日、会員サービス「ローソンID」と「ローソンアプリ予約」への不正アクセスを公表した。侵入は2026年9月12日から14日(ローソンID)と9月17日(アプリ予約)に発生し、10月7日の調査で判明した。ローソンIDでは215万5,345件、アプリ予約では26件の情報漏えいを確認した。ローソンIDの対象情報はメールアドレス・氏名・性別・電話番号・住所等、アプリ予約の対象情報は氏名・電話番号・クレジットカード番号の一部。
GMOリサーチ&AI、infoQの不正アクセスでポイント611件・286万9,500円相当を不正交換
GMOリサーチ&AI株式会社は2026年10月5日、アンケートサイト「infoQ」への不正アクセスを公表した。侵入は10月2日以降に発生し、10月3日の会員からの問い合わせを受けた調査で発覚、同日中にサービスを停止した。対象となる会員情報は最大94万8,498件。保有ポイントのうち611件・286万9,500円相当が、本人の意思によらずAmazonギフトコード等に交換された。同社は不正に交換されたポイントを全額補填するとしている。
OpenAI、Compliance APIのコスト情報配信が10月9日から12日まで遅延
OpenAIは2026年10月9日17時23分(米国時間)、Compliance API(組織の利用コストデータを配信する機能)経由のコストデータ配信に遅延が発生していると公表した。10月12日16時02分、全サービスが復旧したと発表した。影響期間は約3日間。ChatGPTの利用、API Platformのリクエスト処理、他のレポート手段への影響は無いとしている。
独Kion、2026年度ガイダンスを下方修正 調整後EBIT見通し8億1,500万〜8億7,500万ユーロに
独Kion Group AG(倉庫自動化・産業用トラック機器メーカー)は2026年10月14日、アドホック開示(ドイツの資本市場法に基づく即時開示)で2026年度の通期業績ガイダンスを下方修正した。グループおよび両事業セグメント(ITS=産業用トラック・サービス、IAS=インテリジェント・オートメーション・ソリューションズ)で目指していた「調整後EBITマージン二桁」という中期目標の達成時期も、2027年より後に見直すとした。グループ調整後EBITの見通しを8億8,000万〜9億8,000万ユーロから8億1,500万〜8億7,500万ユーロに、グループ売上高を115億2,500万〜120億2,500万ユーロから114億5,000万〜117億5,000万ユーロに、フリーキャッシュフローを4億2,000万〜5億4,000万ユーロから4億〜5億ユーロに、ROCE(使用資本利益率=投下した資本に対してどれだけ利益を上げたかを示す指標)を8.4%〜9.4%から7.8%〜8.4%に修正した。第3四半期の速報値はグループ調整後EBIT約2億300万ユーロ(市場予想2億1,100万ユーロ)、売上高約28億3,500万ユーロ(市場予想並み)。
② 当時、それはどう見えていたか
Bbe Internationalについて、当時の材料は確認できませんでした。英国のadministration(管財人選任)手続きは、選任前に倒産原因を開示する義務を伴わない制度で、選任前の公表自体がない。
ローソンについて、当時の材料は確認できませんでした。侵入経路の技術的な詳細は公表されておらず、発表では、利用者本人に情報を表示するための機構が不正アクセスを受けたとのみ説明されている。
GMOリサーチ&AIについて、当時の材料は確認できませんでした。悪用された脆弱性の種別は公表されておらず、調査は継続中とされている。
OpenAIについて、当時の材料は確認できませんでした。技術的な原因は公表されておらず、公式発表では「原因を特定し、緩和策を実施した」とのみ説明されている。
Kionについて、当時の材料は2026年7月30日公表の2026年度通期ガイダンス(修正前の数値)。今回の下方修正は、ITS事業の第3四半期受注が想定どおりに実現しなかったことを理由として説明されている。開示内の数値はすべて速報値とされ、第3四半期報告書は2026年10月29日に公表予定。
③ 構造として残るもの
ローソンの事例で流出したのは、メールアドレスや氏名といった名簿情報だった。GMOリサーチ&AIの事例では、名簿情報に加えて、会員が保有していたポイント286万9,500円相当が、本人の意思によらず外部に交換された。同じ「不正アクセスを公表した」という発表でも、流出する対象が名簿か、金銭的価値を持つ資産かで、被害の性質は異なる。
会員にポイント・前払い残高・クレジットといった資産を持たせる仕組みを運営している会社であれば、規模を問わず同じ構造を抱える。自社のサービスで会員のアカウントにどの範囲の資産が紐づいているかは、不正アクセスの発生を待たずに確かめられる。