2026-10-21/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
Google Cloud、電源障害でeurope-west2が最長7時間52分停止 37プロダクトに影響
2026年10月19日23時08分(米国太平洋時間)から10月20日07時00分にかけて、Google Cloudのeurope-west2リージョンで、AlloyDB for PostgreSQL、BigQuery、Compute Engine、Kubernetes Engine、Cloud Storageなど37件のプロダクトに影響が生じた。製品ごとの停止時間は異なり、最長はGoogle Compute Engineなどの7時間52分だった。
Cloudflare、Zero Trust機能がidentityポリシー処理の不具合で3時間12分停止
2026年10月20日03時20分から06時32分(UTC)にかけて、CloudflareのZero Trust関連機能(Cloudflare One Gateway、Access、管理ダッシュボード)で接続障害が発生した。継続時間は3時間12分。Access APIが完全復旧したのは発生から約2時間54分後だった。
② 当時、それはどう見えていたか
Google Cloudについて、障害発生直後の更新で、原因をeurope-west2-bゾーン内の電源障害と公表した。最終更新では、内部調査完了後に本インシデントの分析を公開するとしており、詳細な根本原因分析は本日時点で未公開。
Cloudflareについて、調査開始の更新(03時20分)で、Cloudflare One Gatewayを通過する通信のうち、ポリシー判定にidentityポリシーが含まれる場合のトラフィックに問題があると原因領域を公表した。04時40分に問題を特定、04時44分に修正を適用したと記載されているが、identityポリシー処理がなぜ不具合を起こしたかという詳細な根本原因は公開情報に記載がない。
③ 構造として残るもの
両社とも、障害の範囲を区切る境界を手がかりに公表している。Google Cloudは単一のアベイラビリティーゾーン(データセンター内の独立した区画)、Cloudflareは通信経路上の一機能(identityポリシー判定)を原因領域として示した。ただし実際の影響は、その境界の外にも及んでいる。Google Cloudでは、ゾーン分散を前提に説明されることが多いマネージドサービス側にも影響が波及した。Cloudflareでは、利用者を識別するだけのはずのidentityポリシー処理の不具合が、通信の遮断にとどまらず管理ダッシュボードの速度にも及んだ。
自社が契約しているクラウド・SaaSサービスの障害範囲の説明(特定のゾーンだけ、特定の機能だけ)を、そのまま受け取れるかどうかは、契約の外側で確かめられる。提供元のステータスページに残る過去の障害報告を読めば、どの機能が同じ基盤を共有しているか、説明された境界と実際の影響範囲がどれだけ一致していたかが分かる。