2026-11-02/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
米C.H. Robinson、RXOを買収合意 解約金は1億7,500万ドル
米物流会社C.H. Robinson Worldwide(CHRW、ナスダック上場)は2026年10月4日、同業のRXO, Inc.(ニューヨーク証券取引所上場)を完全子会社化する合併契約を締結した。2段階の合併を経てRXOはCHRWの完全子会社になる。完了予定は2027年上半期。2026年10月5日付のForm 8-K(米証券取引委員会への臨時報告書)で開示した。
RXO株主への対価は選択制で、標準対価は現金17.25ドルとCHRW株0.0856株の組み合わせ(按分あり)。現金のみを選ぶ場合は30.25ドル、株式のみを選ぶ場合はCHRW株0.1992株。契約解除時にRXOが支払う解約金は1億7,500万ドル。CHRWはMorgan Stanley Senior Fundingとの間で、最大45億ドル・364日間の無担保ブリッジローンのコミットメントレターを締結した。RXOの最大株主であるMFN Partners, LP(保有比率約17.04%)は、合併への賛成投票を約束する支援契約を締結している。
岡山の木造建築業者、休眠10年超で破産手続開始決定 負債約1億700万円
岡山県浅口市の木造建築工事業「有限会社田口建設」(資本金300万円)が、2026年10月19日、岡山地方裁判所倉敷支部から破産手続開始決定を受けた。創業は1970年2月。負債総額は約1億700万円。
2008年以降、役員の退任が相次ぎ、2012年ごろからは代表者1人での運営となり、実質的な営業活動がない状態が続いていた。
新潟の土木工事業者、設立6年で破産手続開始決定 負債約6,500万円
新潟市西区の土木工事業「平山」(トンネル改修・道路改良などを手がける、2019年11月設立)が、2026年5月中に事業を停止し、新潟地方裁判所から破産手続開始決定を受けた。負債総額は約6,500万円(債権者約30人)。年売上高は2021年10月期が約9,500万円、2025年10月期が約8,500万円。
英ハーヴェイ・ニコルズ、持株会社・事業会社とも管理手続きへ
英国の百貨店グループ、Harvey Nichols Group Limited(会社番号00072539、1902年設立)とHarvey Nichols and Company Limited(会社番号01774537、1983年設立)が、2026年8月13日付で管理手続き(Administration、英国の再建型手続き)に入った。両社は現在、それぞれH Holdco 2026 LimitedとH Realisations 2026 Limitedに社名変更されている(変更は2026年8月21日〜24日付)。管財人(Administrator)はLindsay Kate Hallam、Matthew Boyd Callaghan、Andrew Johnsonの3名。
秋田内陸縦貫鉄道、倒木2本に衝突し列車が橋梁から約10m下に転落
2025年12月12日05時07分頃、秋田内陸縦貫鉄道の荒瀬駅〜萱草駅間(秋田県北秋田市)で、下り第201D列車(1両、ワンマン運転)が線路上の倒木2本に次々と衝突し、右方向に脱線・転覆して第3七曲橋梁から約10m下の地面に落下した。負傷者は運転士1名(乗客はなし)。運輸安全委員会が2026年10月29日、調査報告書(RA2026-6-1)を公表した。
ダイヘン、今期経常を255億円から305億円に上方修正 配当も9円増額
ダイヘンは2026年10月29日、2027年3月期(通期)の連結業績予想と配当予想を修正した。経常利益は255億円から305億円に修正(前期は201億円、修正幅+19.6%)。営業利益は250億円から300億円、純利益は165億円から200億円、売上高は2,800億円から3,000億円に修正。年間配当は126円から135円に増額(+9円)。上期(4〜9月)の経常利益は95億円から115億円に修正された。
日本郵船、今期経常を2,500億円から3,350億円に上方修正
日本郵船は2026年10月29日、2027年3月期の連結経常利益予想を2,500億円から3,350億円に修正した(前期は2,111億円、修正幅+34.0%)。上期(4〜9月)の経常利益は1,600億円から2,130億円に修正された。
アドバンテスト、今期純利益を6,600億円から7,415億円に上方修正
アドバンテストは2026年10月28日、2027年3月期(IFRS)の通期純利益予想を6,600億円から7,415億円に修正した(修正幅+12.3%)。6,600億円は2026年7月29日公表の従来予想。上期(4〜9月)の純利益は前年同期比2.2倍の3,680億円。7〜9月期の売上高営業利益率は41.3%から55.9%に上昇した。
② 当時、それはどう見えていたか
C.H. Robinson/RXO
当時の材料は確認できませんでした。合併契約締結前に、この買収を示す公表材料は確認できませんでした。
田口建設
役員の退任と代表者1人での運営体制は、2008年以降の経過として確認できる。事業再開の見通しが立たない状態が2012年ごろから続いていたことが、帝国データバンクの情報として報じられている。
平山
損益面で欠損が続き債務超過の状態にあったこと、得意先からの受注が減少傾向で推移していたことが、帝国データバンクの情報として報じられている。破産手続開始決定の具体的な日付は確認できませんでした。
ハーヴェイ・ニコルズ
当時の材料は確認できませんでした。管理手続き開始前の経営状況を示す公表資料は、英国法人登記の範囲では確認できませんでした。
秋田内陸縦貫鉄道
事故前、同じ斜面で倒木が発生していたことを事業者は把握していたが、列車の脱線に至る可能性は想定されていなかった。斜面側では地すべりに伴う樹木の倒伏が起きていた。
ダイヘン・日本郵船・アドバンテスト
いずれも、今回の修正前に通期の業績予想が公表されていた(ダイヘン=経常利益255億円、日本郵船=経常利益2,500億円、アドバンテスト=純利益6,600億円)。従来予想が公表された時期は、ダイヘンと日本郵船については確認できませんでした。アドバンテストの従来予想は2026年7月29日公表。
③ 構造として残るもの
田口建設は休眠状態になってから破産手続開始決定まで10年以上の期間があった。平山は受注減少が帝国データバンクの情報として報じられてから、破産手続開始決定に至った。どちらも、破産手続開始という手続き上の終わりが記録される時点と、事業として実質的に止まった時点は別の時点にある。登記上は存続していても、営業実態の有無は、破産手続きのような外部からの手続きが入らない限り記録に残らない。登記や契約の継続だけで、取引先や自社の事業実態を判断できるとは限らない。