2026-11-05/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 何が終わったか
絆ホールディングスなど福祉支援5社、破産手続開始決定 負債289億5,300万円
大阪市中央区の株式会社絆ホールディングスと関係会社4社(JOB connect、レーヴ、リベラーラ、NPO法人リアン)は、2026年10月1日に大阪地裁から会社更生手続開始の申立てを棄却され保全管理命令を受けた後、2026年11月2日、大阪地裁から破産手続開始決定を受けた。負債総額は会社更生法申請時点で絆ホールディングスが約55億円、5社合計で約289億5,300万円。絆ホールディングスの設立は2012年1月(資本金2,000万円)、2023年3月期の売上高は約24億円。グループは障がい者向け就労支援事業(就労継続支援A型事業所など)を運営していた。
札幌のシステム開発会社「オープンソース」、破産手続開始決定 負債約1億7,000万円
札幌市中央区のシステム開発会社「オープンソース」は、2026年10月13日、札幌地裁から破産手続開始決定を受けた。負債総額は約1億7,000万円。設立は2000年。2024年12月期は6,568万円の赤字を計上した。
米バーガーチェーン加盟店運営会社、店舗競売前日にChapter 11を申請
米テネシー州メンフィスのGlobal Midsouth Holding Corp.(ハンバーガーチェーン「Checkers and Rally's」のフランチャイジー)は、2026年10月28日、米国破産裁判所テネシー州西部地区にChapter 11(連邦破産法第11章、事業継続を前提とした再建型の法的整理手続き)の適用を申請した。申請はジャクソン市(テネシー州)の店舗物件の競売期日の前日だった。申請書上の資産は190万ドル、負債は130万ドル。無担保債権者として記載されたのはテネシー州歳入局(3,400ドル)とMadison County Waste Disposal(2,500ドル)の2社。売上高は2024年86万ドル、2025年80万ドルから、2026年は申請日までで58万2,000ドルに減少していた。2025年7月時点でアラバマ・ミズーリ・ミシシッピ・テネシー4州に16店舗を展開していた。
東計電算、今期経常利益予想を5.1%下方修正
東計電算(証券コード4746、東証スタンダード)は2026年11月2日、2026年12月期(通期)の連結業績予想を下方修正すると発表した。同時に第3四半期累計(1-9月)決算を開示した。経常利益予想は78億7,900万円から74億7,900万円(-5.1%)、営業利益予想は68億2,500万円から64億2,500万円(-5.9%)、純利益予想は86億100万円から83億2,300万円(-3.2%)に修正した。売上高予想218億8,400万円は変更しなかった。
三菱商事、今期最終利益予想を9.1%上方修正し1兆2,000億円に
三菱商事(証券コード8058、東証プライム)は2026年11月4日、2027年3月期(今期)の連結業績予想(IFRS)を上方修正すると発表した。同時に第2四半期累計(4-9月)決算を開示した。最終利益予想は1兆1,000億円から1兆2,000億円(+9.1%)に修正した。上期(4-9月)の最終利益は前年同期比74.2%増の6,196億円、7-9月期は前年同期比2.1倍の3,211億円だった。前期(2026年3月期)実績の最終利益は8,004億円。
パーク24、今期最終利益予想を12.5%下方修正
パーク24(証券コード4666、東証プライム)は2026年10月23日、2026年10月期(通期)の連結業績予想を下方修正すると発表した。最終利益予想は440億円から385億円(-12.5%)に修正した。前期(2025年10月期)実績の最終利益は159億円。増益率の見通しは2.8倍から2.4倍に縮小した。
② 当時、それはどう見えていたか
絆ホールディングス
大阪市は2026年3月、関係会社4社が実施していた「36カ月プロジェクト」(利用者を6カ月間一般就労させ再び利用者に戻すサイクル)を就労移行支援体制加算の不正受給と認定し、加算等の返還(ペナルティ含め約110億円)を求めた。障害者総合支援法に基づく指定取消し処分も受け、2026年5月1日付で効力が発生した。2026年6月22日に会社更生法の適用を申請した。9月30日には有限会社ティー・エヌ・プランをスポンサーとする事業譲渡契約を締結し、破産後も裁判所の許可のもとで事業譲渡までの運営を継続している。
オープンソース
企業向けシステム開発とネットワーク保守を事業としていた。2026年3月、経済産業省等が認定する「健康経営優良法人2026」の認定を受けていた。外注費・労務費の増加が収益を圧迫したと報じられている。
Global Midsouth Holding Corp
当時の材料は確認できませんでした。申請直前の売上の継続的な減少と、店舗物件への差押え・競売手続の進行は報じられているが、申請以前の公表資料は確認できていません。
東計電算
会社は、売上高が計画どおり進捗しているとして売上高予想を維持する一方、不採算プロジェクトに関わる費用の計上と、新規受注プロジェクトの達成可能性の見直しにより、営業利益・経常利益をそれぞれ4億円引き下げたと説明している。前期(2025年12月期)実績の経常利益は約72.9億円で、修正後の予想は前期比+2.5%(修正前は+7.9%の見込みだった)。
三菱商事
発表時点で公表されていたのは、上期の最終利益が前年同期比74.2%増となった決算実績だった。修正理由そのものの記載文は確認できませんでした。
パーク24
下方修正の理由は報道記事に記載がなく、開示PDF本文はバイナリ形式のため内容を確認できませんでした。当時の材料は確認できませんでした。
③ 構造として残るもの
絆ホールディングスの破産手続開始決定に至る経緯は、就労移行支援体制加算という行政の加算制度を収入の柱にしていた事業に、大阪市が加算の不正受給を認定し約110億円の返還を求め、事業指定も取り消したところから始まっている。加算・補助金は行政の算定・交付決定という外部の判断に依存する収入で、その算定の見直し・返還請求が入ると、当月の売上ではなく過去に受け取った分の返還という形で資金繰りに跳ね返る。福祉・保育・介護・教育など、公的な加算や補助金が収入の一部を構成する業態の会社では、自社の加算算定の根拠(対象者の状態区分、提供したサービスの実態との一致)を行政の検査の前に自分で確かめられるかが、資金繰りの前提になる。