2026-09-12/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 発表されたもの
盛岡市が生成AIの窓口案内アバターを本庁舎で実証実験、11月末まで
盛岡市(岩手県)が、愛知県・宮城県の生成AI開発企業と協働で、市役所本庁舎1階のエレベーターホールに、生成AIを使った「AI市長アバター」による窓口案内の実証実験を始めた。この事実は、盛岡市の実証実験を報じた地域ニュース(盛岡経済新聞、Yahoo!ニュース経由)による報道であり、盛岡市自身の発表文は確認できていない。
実証実験の期間は11月末まで。対象は本庁舎1階を訪れた来庁者で、初期案内の自動化に加え、多言語対応機能も検証している。人口・職員数は記事に記載がなく、不明。
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/2ebea1b8f02517aef9da5e0b2e4b01768297399f
千葉県営水道が「マイポータル」とAIチャットボットで24時間受付、コールセンターは8月17日開設
千葉県(企業局水道部門・千葉県営水道)が、水道の使用開始・中止や支払方法の変更などをオンラインで申請できる「マイポータル」と、AIチャットボットによる24時間自動応答サービスを始めた。千葉県自身の発表による。
マイポータル専用コールセンターは8月17日に開設し、対応時間は平日8時45分〜18時・土曜8時45分〜17時。マイポータルの登録は無料(通信費は利用者負担)。チャットボットは24時間応答する。対象は千葉県営水道の利用者で、給水対象人口の規模は発表文からは分からない。
出典:https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/gyoumu/myportal.html
東京都中小企業振興公社が工場新設・増改築の経営統合に最大4億円助成、申請は9月30日17時締切
公益財団法人東京都中小企業振興公社(東京都の外郭団体)が、「経営統合等による産業力強化支援事業」の受付を始めたと発表した。都内で工場等を新設・増改築する、または工場で稼働する設備・システムを導入する中小企業者・個人事業主が対象。
連携枠(経営統合等を実施する場合)は助成上限4億円、助成率2/3以内、下限1,000万円。単体枠(大規模変革に取り組む場合)は助成上限3億円、助成率1/2以内、下限5,000万円。事業完了後も10年以上都内で営業継続する見込みであることが条件。申請期間は2026年9月1日〜9月30日17時。制度は東京都全体が対象で、対象となる個々の事業者の規模についての記載はない。
出典:https://sogyotecho.jp/news/20260910keieitougou
② 会社にどう当たるか
以下は見立てであり、断定はできない。
- 都内で工場の新設・増改築や設備導入を検討している会社には、東京都中小企業振興公社の助成が使える可能性がある。ただし連携枠は経営統合等を伴うことが条件で、単独の工場新設・増改築だけでは対象にならない可能性がある。単体枠でも下限は5,000万円と、対象になる投資の規模は小さくない。対象経費の詳細は、この発表からは分かりません。締切が9月30日17時と近く、検討中の会社には急ぎの当たり方になる。
- 盛岡市の窓口案内アバターは実証実験の段階で、効果はまだ分からない。ただし、来庁者への一次対応をAIに任せる動きが広がれば、自治体窓口とのやり取りが、対面や電話からオンライン・AI経由に置き換わっていく可能性がある。多言語対応も検証しているため、外国人の従業員や取引先とのやり取りがある会社には、将来的に参考になりうるかもしれないが、これも実証段階での話であり確定した効果ではない。
- 千葉県営水道の例は、電話でしか受け付けていなかった手続きを、オンライン申請とAIチャットボットに移す動きにあたる。休日や夜間に問い合わせ対応の人手を割けない会社にとって、定型的なやり取りをオンライン申請やAIに任せ、人は例外対応に回すという発想は当てはまるかもしれない。ただしこれは千葉県営水道という一事業者の取り組みであり、他の自治体・事業者に同じ仕組みが広がるかは、この発表からは分かりません。