2026-10-10/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 発表されたもの
楽天主導「ふるさと住民応援コンソーシアム」、ふるさと住民登録制度向けソリューションブックを公開
民間コンソーシアムの発表(自治体自身の発表ではない)。
楽天グループが主導する「ふるさと住民応援コンソーシアム」(2025年9月設立、参画者約800、自治体・企業・教育機関・個人が参画)が、2026年10月8日、2027年4月に開始予定の「ふるさと住民登録制度」(住民票を置かない自治体ともつながりを持てる登録制度)の活用を検討する自治体向けに、「ふるさと住民登録制度ソリューションブック」を公開した。制作に加わったのは日本旅行・楽天グループ・タイミー・おてつたび・LIFULLの5社。
規模:コンソーシアムとして全国の自治体に向けた発表。実証例として挙げられているのは山梨県甲州市・京都府京丹後市で、両市の人口規模はこの発表からは分かりません。
数字:参画者約800名。ソリューションブックで紹介する解決策は「10」と記載されているが、記事本文で列挙されているのは8項目で、この食い違いの内訳はこの発表からは分かりません。制度開始予定は2027年4月。金額の記載はありません。
出典:トラベルボイス(報道) https://travelvoice.jp/workation/20261008-22069
ファンダムテック、ふるさと住民登録制度対応の地域コミュニティ支援サービス「ふるさとファンダム」提供開始
ベンダー(ファンダムテック)側の発表。
ファンダムテック株式会社(東京都千代田区)が、2026年10月6日、ふるさと住民登録制度の活用を検討する自治体向けに、地域コミュニティの設計・運営を支援するサービス「ふるさとファンダム」の提供を開始したと発表した。制度への参加方針や予算が未定の自治体も相談対象とする。
規模:特定の自治体を対象にしたものではなく、全国の自治体向けサービスとして提供。
数字:料金・導入自治体数の記載はありません。参加履歴を記録するデジタル基盤「ファンダムリンクス」は東京都港区・広島県神石高原町の地方創生プロジェクトに導入されているが、記事はこれをふるさと住民登録制度を活用した事例ではないと明記しています。
出典:ASCII.jp(報道) https://ascii.jp/elem/000/004/440/4440505/?rss=
② 会社にどう当たるか
以下は見立てであり、断定ではない。
- 取引の相手と手続き:2027年4月に始まる予定のふるさと住民登録制度に、自治体がどう対応するかという「型」が、制度開始前の段階で民間側から先行して示されている。楽天主導コンソーシアムのソリューションブックや、ファンダムテックの「ふるさとファンダム」のような関係人口(地域外に住みながら継続的に関わる人)管理サービスが先に市場に出ることで、自治体が制度対応で何を調達するかの基準が、こうした民間サービスの仕様に合わせて固まっていく可能性がある。システム開発やコンサルティングを手がける会社にとっては、この標準化の過程に関わる余地があるかもしれない。ただし、どの自治体が実際に発注するか、調達の規模や条件は、この発表からは分かりません。
- 取引の相手と手続き:ソリューションブックの制作には日本旅行・楽天グループ・タイミー・おてつたび・LIFULLの5社が加わっている。旅行・人材・住宅といった既存事業を持つ企業が、関係人口向けサービスへ事業を広げる動きとみることができる。既存事業の延長で自治体向けサービスに参入できる余地が、読者の会社にもあるかもしれない。ただし、この5社がどのような契約形態で自治体と関わるかは、この発表からは分かりません。
- 取引の相手と手続き:ファンダムテックは、制度への参加方針や予算が未定の自治体も相談対象にすると明らかにしている。制度が始まる前の段階でも、自治体側の検討・相談に応じる余地があることを示している。地域の中小企業にとっても、自治体が予算や方針を固める前の段階で情報収集や相談の相手になり得る可能性がある。ただし、相談から実際の発注に至る条件は、この発表からは分かりません。
- 当たり方の補足:本日採れた2件はいずれも「取引の相手と手続き」の当たり方に集中した。「拠点を置く場所の条件」「人を採る場所の条件」に当たる発表は、本日は採れていません。