2026-10-13/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 発表されたもの
宇治市(京都・人口17万7083人)、生成AI「QommonsAI」研修に66人参加
京都府宇治市は、自治体向け生成AI「QommonsAI」の活用研修(初級編)を2026年9月10日に実施した。Polimill株式会社の発表(同社がQommonsAIを提供するベンダー)。
研修は現地とオンラインのハイブリッド形式で午前・午後の2回実施。参加者は午前41人(現地22人・オンライン19人)、午後25人(現地12人・オンライン13人)、合計<strong>66人</strong>。内容は利用ガイドラインの説明、QommonsAIの操作演習、同じ指示文でも生成結果が変わることを体験するワーク、あいさつ文づくりの演習、庁内資料を使うプライベートナレッジ(RAG、自社・庁内データを参照させて回答させる仕組み)機能の紹介。
Polimillの発表では、QommonsAIは2026年7月時点で全国約1000自治体・約50万人が利用しているとされる。この数字はベンダー側の集計で、第三者による確認は発表文に記載がない。
規模:宇治市の人口は17万7083人(2026年10月1日現在、宇治市公式サイト)。職員数は発表文からは分かりません。
出典:PR TIMES(Polimill株式会社発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000774.000088829.html
シード・プランニング調査、自治体のAI調達839件の最多は「公共インフラAI」103件
株式会社シード・プランニングは、全国の自治体等によるAI関連調達の実態調査結果を2026年10月6日に発表した。同社の発表。
調査は公示書・仕様書など計<strong>6,978件</strong>を収集し、AI関連調達<strong>839件</strong>を分析したもの(調査期間は2026年6月〜8月、自治体向けアンケートの有効回答184件を含む)。件数が最多だったのは「公共インフラAI」(道路・橋梁・上下水道・公共施設などの維持管理にAIを活用する調達)で103件。次いで地域公共交通AIが98件、教育AIが92件、DX人材育成・研修が86件。生成AI単体の件数・割合は発表に記載がない。
規模:調査対象は全国の自治体等で、個別の自治体名・人口規模の記載はありません。
出典:PR TIMES(株式会社シード・プランニング発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000139.000109717.html
② 会社にどう当たるか
※以下は見立てです。断定はしません。
- 取引の相手と手続き:宇治市の研修では、庁内資料を使うプライベートナレッジ(RAG)機能の紹介まで含まれていました。AIを導入して終わりでなく、使い方の研修までベンダーが担う契約形態が、自治体向けAI導入の一つの型になっている可能性があります。生成AIの導入を検討する中小企業にとって、ベンダー選びの基準として参考になる部分かもしれませんが、研修の価格や契約条件はこの発表からは分かりません。
- 取引の相手と手続き:シード・プランニングの調査では、「公共インフラAI」(道路・橋梁・上下水道の維持管理)が自治体のAI調達の中で最多でした。これらの分野で自治体と取引する建設・設備関連の中小企業にとって、AIを使った提案や報告が今後の調達条件に入ってくる可能性があります。ただし、この調査から生成AI単体の割合は分からず、どの程度が中小の受託事業者に関わる調達かも記載がありません。
- 人を採る場所の条件:同調査でDX人材育成・研修がAI調達の中で86件と大きな分野になっていました。担当のAI部署を置けない役場が外部研修で職員のAI活用を育てようとしている構図は、専任のAI担当を置けない中小企業が、誰かの兼任や外部研修で同じ課題を拾う構図と重なります。ただし、この調査から中小企業側への波及効果は分かりません。
- 拠点を置く場所の条件:今回の2件の発表からは、立地補助やサテライトオフィスなど、拠点選びに直結する条件は読み取れません。分かりません。