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福岡市がマイナンバーコールセンターに「AI電話」を5カ月半実証、日立システムズは奈良市・習志野市の実証をもとに自治体向け生成AI基盤を2027年提供へ

2026年10月27日 一般公開

2026-10-27/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦

① 発表されたもの

福岡市、マイナンバーカード総合コールセンターに「AI電話」を10月14日から実証

福岡市が、マイナンバーカード総合コールセンターで「AI電話」の実証実験を実施すると発表した(福岡市公式サイト、令和8年10月8日更新)。<strong>福岡市自身の発表</strong>である。

発表によれば、令和8年10月14日から令和9年3月31日まで(約5カ月半)、AI(自動音声)が制度や手続きなどの基本的な問い合わせに24時間対応する。対象はマイナンバーカード総合コールセンターへの問い合わせ全般で、委託事業者名・費用はページに記載がない。

福岡市の人口・職員数は、発表からは分かりません。

出典:福岡市公式サイト(令和8年10月8日更新)
https://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/dxsenryaku/mynumber/mnc_general_counter.html

日立システムズ、マイナンバー利用事務系ネットワーク上の生成AI活用サービスを2027年提供へ――奈良市・習志野市の実証を事例に

株式会社日立システムズが、自治体向けAXソリューション群「HMAX Public Services」の一つとして、マイナンバー利用事務系ネットワーク上のセキュアなAI基盤による自治体職員向け生成AI活用サービスを2027年から提供開始すると発表した(プレスリリース、2026年10月26日)。<strong>日立システムズ自身の発表であり、奈良市・習志野市自身の発表ではない</strong>。

同リリースは、奈良市が2025年度にアマゾン ウェブ サービス ジャパンと共同で同ネットワーク上の生成AI活用を実証し「有用性を確認した」こと、千葉県習志野市が2026年10月から新たな実証を始めたことを事例として挙げている。両市の具体的な業務内容・削減時間・コストなどの数字はリリースに記載がなく、<strong>「有用性を確認した」という評価は日立システムズ側の言い分</strong>である。

奈良市の人口は約35万人(中核市)。習志野市の人口規模は、このリリースからは分かりません。

出典:日立システムズ プレスリリース(2026年10月26日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000185.000042324.html
報道:Impress Watch(Cloud Watch)
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/2151228.html

② 会社にどう当たるか

以下はいずれも、この2件の発表だけから読み取れる範囲の見立てであり、断定ではない。

  • 福岡市は、AI電話をいきなり本格導入するのではなく、期間を切った実証(約5カ月半)から始めている。自社の電話対応や問い合わせ業務にAIを入れることを検討している会社にとって、まず範囲と期間を区切って試す、という進め方自体が参考になるかもしれない、という見立てです。ただし応答件数・満足度といった効果の数字はこの発表には無く、実証結果が出てから判断する話です。
  • 日立システムズのような事業者が、マイナンバー利用事務系ネットワーク上で動く生成AI基盤を自治体向けに2027年から提供しようとしていることは、この種のセキュアな基盤を使った生成AI活用の提案が、今後自治体のIT調達の選択肢の一つになっていく可能性がある、という見立てです。自治体が入れたものは地域の標準になりやすいため、同じ分野で自治体と取引のある会社は、調達条件や対象自治体の広がりを継続して見ておく価値があるかもしれません。ただし価格・調達方式・対象自治体数は、このリリースからは分かりません。
  • 奈良市(中核市)に続いて習志野市でも2026年10月から新たな実証が始まっていることから、生成AI活用の実証が大規模な都市に限らず広がりつつある、という見立てです。ただし習志野市側の体制(担当課・人員)はこのリリースに記載がなく、そこから「担当が決まっていない仕事を誰かが拾っている」かどうかまでは、この発表からは分かりません。
  • 2件とも、導入・実証の事実は分かるものの、コスト削減や応答品質といった成果の数字が出ていません。自社でAI電話や生成AI活用を検討する際の比較材料としては、現時点ではまだ使えない、という留保も含めて見立てとして残しておきます。
1834文字 ・ 約4分

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