2026-11-04/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 発表されたもの
JR西日本・ANA、米子市・智頭町・北栄町(鳥取県)で二地域居住の体験キャンペーン、交通費を最大9,800ポイント還元
JR西日本とANAが、鳥取県の米子市・智頭町・北栄町を対象に、二地域居住の体験キャンペーンを実施すると発表した。ANAの二地域居住サービス「BLUE SKY LIFE」に、JR西日本が鉄道利用分を加えた企画。この発表はJR西日本・ANA両社によるもので、3市町自身の発表ではない。
3市町の人口・職員数は、この発表からは分かりません。
募集期間は2026年10月21日〜2027年2月28日。往復交通費相当分をJR西日本のポイント「WESTERポイント」で還元し、米子市ルートは9,800pt(18歳未満は参加不可)、智頭町ルートは5,200pt(こども2,600pt)、北栄町ルートは6,200pt(こども3,000pt)。参加には、指定路線での往復乗車に加え、滞在先の地域体験メニューへの参加と、二地域居住に関するアンケートへの回答が条件となる。利用日の概ね3週間前までの事前申込とWESTER会員登録が必要。
出典:JR西日本「おでかけネット」特設ページ
https://www.jr-odekake.net/navi/2chiiki-ana/
JR西日本プレスリリース(2026年10月21日)
https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/10/21/page_31130.html
総務省調査、1,788自治体の74%(1,327)が「ふるさと住民登録制度」参加に前向き
総務省が、47都道府県・1,741市区町村の合計1,788自治体を対象にしたアンケート調査(2026年6〜7月実施)で、74%に当たる1,327自治体が「ふるさと住民登録制度」への参加に前向きな意向を示したと公表した(令和8年10月30日付の総務省報道発表)。この結果は共同通信が報道している。
全国の都道府県・市区町村を対象にした調査のため、個別自治体の人口・職員数は該当なし。
「ふるさと住民登録制度」は、居住地以外の自治体に「住民」として関わる枠組み。制度は本年度中の開始が予定されており、報道では2027年3月開始と伝えられている。参加自治体ごとの具体的な特典や手続きの内容は、この発表からは分かりません。
出典:共同通信(Yahoo!ニュース配信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f70e72b25670c68aacc5ed5056a62ea4ad9945a4
総務省報道発表(令和8年10月30日付)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei07_02000185.html
② 会社にどう当たるか
以下はいずれも、①の発表だけから読み取れる範囲の見立てであり、断定ではない。
- JR西日本・ANAのキャンペーンは、二地域居住を試す際にかかる交通費の負担を、自治体の補助ではなく交通事業者側のポイント還元で下げる仕組みです。社員の地方拠点勤務や二拠点居住を検討する会社にとって、移動コストの一部をこうした民間の仕組みで吸収できる余地がある、という見立てです。対象の智頭町・北栄町は人口規模の小さい町であり、こうした入口がまず小さな自治体で作られている点も見ておく価値があります。
- この仕組みは自治体自身が用意したものではなく、鉄道・航空2社が組んだ企画です。二地域居住の入口が自治体の補助金に限らないという点は、拠点を置く場所を探す会社にとって、検討先を自治体の制度だけに絞らなくてよいことを示しています。ただしこの枠組みが鳥取県以外にも広がるかどうかは、この発表からは分かりません。
- ふるさと住民登録制度に1,788自治体の74%が前向きという数字は、拠点を持たない地域とも制度上の接点を持てる自治体が、来年度以降広がる可能性がある、という見立てです。関係人口の受け皿として、取引先や協力先を探す際の手続きの選択肢が増えるかもしれません。ただし参加自治体ごとの特典や登録手続きの具体的な内容は、この発表からは分かりません。