2026-11-05/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 発表されたもの
笠岡市(岡山・人口42,348人)、生成AI「QommonsAI」の職員研修に216人参加
発表:Polimill株式会社(東京・港区)が2026年10月30日に発表した。同社によると、岡山県笠岡市で2026年9月29日、職員などを対象に自治体向け生成AI「QommonsAI」の活用研修(初級編)を現地とオンラインの併用形式で実施した。<strong>この発表はPolimill社によるもので、笠岡市自身の発表ではない。</strong>
規模:笠岡市の人口は42,348人(令和8年9月30日現在、笠岡市公表)。職員数は発表文に記載がない。
数字:研修参加者は午前25人・午後191人の計216人だった。Polimill社によると、QommonsAIは2026年7月時点で全国約1,000自治体・約50万人が利用しているという(この利用規模はPolimill社側の発表による数字)。研修費用・契約金額の記載はない。参加者からは、個人情報や機密事項の入力前に自動検知・マスキングする機能や、PDF・Excel出力機能を求める声が出たという(Polimill社の発表による)。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000780.000088829.html
薩摩川内市(鹿児島)、甑島への移住トライアルステイ参加者3組を募集
発表:薩摩川内市観光物産協会(鹿児島県薩摩川内市)が2026年11月4日、甑島地域雇用・移住定住対策協議会からの委託事業として「令和8年度 甑島トライアルステイ」の参加者募集を発表した。2027年1月29日から31日までの2泊3日、下甑島を中心に実施する。
規模:薩摩川内市全体・甑島地域の人口・職員数は、この発表に記載がない。
数字:募集人数は3組(1組3名まで)。対象は「数年以内に甑島への移住を計画しており、全日程に参加できる方」。参加費は無料で、往復の船賃・宿泊費・行程中の食事は事務局が負担するが、自宅から串木野新港までの交通費と1日目の昼食は自己負担となる。事前のオンライン面談を受けられることが条件で、申込締切は2027年1月5日。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000149743.html
認定NPO法人ジャパンハート、奄美大島・徳之島で看護師向け離島医療スタディツアーを実施
発表:<strong>認定NPO法人ジャパンハート</strong>(東京都台東区)が、奄美群島の看護師支援プロジェクト「結の島ナース」との協働事業「RIKAjob(リカジョブ)」の一環として、2027年1月18日から20日までの3日間、奄美大島・徳之島で看護師・助産師向けの離島医療スタディツアーを実施すると発表した。病院見学や、看護部長・離島に着任した看護師との対話を行う内容で、創設者の小児外科医・吉岡秀人氏が全行程に同行する。<strong>この発表はジャパンハート(NPO法人)によるもので、自治体の発表ではない。</strong>
規模:奄美大島・徳之島の各自治体の人口・職員数は、この発表に記載がない。
数字:対象は看護師・助産師。募集人数・参加費はこの発表に記載がない。ジャパンハートの発表によると、奄美群島では年間約100人の看護人材が不足しているとされ、同団体とRIKAjobによる2026年度の看護師紹介実績は約75人(必要数の約7割相当)という。<strong>この不足数・紹介実績はジャパンハート側が発表した数字であり、自治体や公的機関の集計ではない。</strong>
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000434.000012298.html
② 会社にどう当たるか
以下は見立てであり、断定はできない。
- 【当たり方=取引の相手と手続き】笠岡市の研修は、自治体が生成AI導入時の職員研修を外部ベンダーに一括委託する形を取っている。この発表からは笠岡市以外への広がりは分からないが、自治体向けにAI関連サービスを提供する会社にとっては、こうした「導入+研修」のパッケージ化が自治体側の標準的な発注の仕方になっていくかどうかが、取引の入口を見るときの材料になりうる。
- 【当たり方=取引の相手と手続き】研修参加者から「個人情報入力前の自動検知・マスキング機能」を求める声が出たという点は、自治体が生成AIを選ぶときに重視する要件の方向性を示しているかもしれない。自治体向けにシステムを納める会社にとっては、どの機能が求められているかを知る材料になりうるが、この発表だけでは要件として確定したものかは分からない。
- 【当たり方=人を採る場所の条件】甑島のトライアルステイは、移住前に現地生活を試せる制度である。離島や過疎地に拠点や人材を置くことを検討する会社にとって、こうした移住前の試行制度の有無や条件(募集人数・参加費の負担範囲・締切)は、人を採る場所を比べるときの材料になりうる。
- 【当たり方=人を採る場所の条件】ジャパンハートの事例は、自治体に代わってNPOが看護人材の紹介を担っている構図を示している。人手が採れない地域では、採用の相手が自治体そのものではなく民間・NPOになっている場合があることを示す一例と見立てられるが、同様の仕組みが看護以外の職種や他の地域にもあるかどうかは、この発表からは分からない。