2026-09-03/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 公表されたもの
ユーロ圏の失業率、7月は6.4%で6月から横ばい——EUは6.1%
Eurostat(欧州連合統計局)は2026年9月1日、2026年7月のユーロ圏およびEUの失業率(季節調整値、季節ごとの変動を除いた値)を公表した。ユーロ圏の失業率は6.4%(6月も6.4%)、EUの失業率は6.1%(6月も6.1%)。Eurostatは「ユーロ圏の季節調整済み失業率は6.4%で、2026年6月と比べて横ばいだった」「EUの失業率は2026年7月に6.1%で、これも6月と比べて横ばいだった」と記す。
ドイツの就業者数、7月は季節調整後で前月比1万3000人減少
Statistisches Bundesamt(ドイツ連邦統計局、Destatis)は2026年8月28日、2026年7月の就業者数(速報値)を公表した。ドイツ国内居住概念の就業者数は約4,548万人。季節調整後の前月比では1万3000人減少(-0.0%)。Destatisは「2026年7月、ドイツ国内に居住するおよそ4,548万人(国内居住概念)が就業していた」と記す。前年同月比の数値はこの発表には示されていない。
米労働統計局、雇用者数は2025〜2035年で590万人増と予測
U.S. Bureau of Labor Statistics(米労働省労働統計局、BLS)は2026年8月27日、2025年から2035年までの雇用予測(Employment Projections)を公表した。総雇用者数は2025年の1億7,030万人から2035年に1億7,620万人へ、590万人増加すると予測している。BLSは「総雇用者数は2025年から2035年にかけて590万人増加すると予測される」と記し、確定した実績ではなく予測値であることを明記している。
カナダ銀行、政策金利を2.25%に据え置き
Bank of Canada(カナダ銀行)は2026年9月2日、政策委員会(Governing Council)の決定として、翌日物金利(政策金利)を2.25%で据え置くと公表した(銀行率2.50%、預金金利2.20%)。声明は「経済とインフレが7月の金融政策報告の予測とおおむね同じように推移していることから、政策委員会は政策金利を据え置くことで合意した」と記す。インフレ見通しについては「当行のインフレ予測に対する上振れリスクは高まった」とし、通商摩擦については「米国の新たな関税と、さらなる措置への警戒が、景気回復の持続性にリスクをもたらす」とした上で、「必要に応じて金融政策を調整する用意がある」と結んでいる。
FRB議長、ジャクソンホール講演で「インフレは2%目標を上回る」と発言
Federal Reserve Board(米連邦準備制度理事会、FRB)は2026年8月28日、ワーシュ議長がカンザスシティー連銀主催のジャクソンホール経済政策シンポジウムで行った講演の内容を公表した。個人消費支出(PCE)価格指数の前年比は3.7%、失業率は4.1%。講演は「インフレは当行の2%目標を上回って推移している」「PCE価格指数の12か月変化率は3.7%である」「労働市場はかなり安定している。失業率は4.1%で、歴史的な基準から見れば低いままである」と述べる。金融環境については「幅広い金融環境を引き締め的だと言うのは、私には難しい」とした。
熊本地震、中小企業向け融資特例と激甚災害指定などを閣議決定
首相官邸によると、令和8年8月25日の定例閣議で「令和8年熊本地震による災害により被害を受けた中小企業者等に対する災害融資に関する特別措置について」が決定された(担当:財務省・内閣府本府・厚生労働省・経済産業省)。これに先立つ令和8年8月7日の持ち回り閣議では、同地震に関する激甚災害指定政令、特定非常災害指定政令、総合法律支援法に基づく指定政令の3件が決定されている。融資額・対象件数などの具体的な数字はこの公表物からは分かりません。
内閣官房、重要インフラの安全基準ガイドライン案に意見募集(8月26日必着で締切)
内閣官房国家サイバー統括室 制度・監督ユニットは令和8年8月5日、重要インフラ対策に関する「安全基準等策定ガイドライン(案)」について意見募集(パブリックコメント)を行うと公表した。募集期間は令和8年8月5日(水)〜令和8年8月26日(水)必着。反映結果はこの公表物からは分かりません。
国交省審議会、建築研究所の令和7年度業務実績を審議
国土交通省は令和8年8月25日、国立研究開発法人審議会「令和8年度第2回建築研究所部会」を令和8年8月27日(木)14時〜15時に開催し、建築研究所の令和7年度業務実績評価のうち「その他業務運営に関する重要事項」の一部項目について意見を聴くと公表した。評価結果そのものはこの公表物には出ていない。
世界銀行、世界の実質GDP成長率を2026年2.5%と予測
World Bank(世界銀行)は2026年6月11日、半期ごとの経済見通し「Global Economic Prospects」6月号を公表した。世界全体の実質GDP成長率(物価変動の影響を除いた成長率)を2026年は前年比2.5%と予測。低所得国(世界銀行の所得分類で最も所得水準が低い国々)は2026年に5.4%、2027〜28年は平均5.5%と予測している。World Bankは「世界の成長率は2026年に2.5%へ減速すると予測される」「低所得国の成長率は2026年に5.4%に達すると見込まれる」と記す。
OECD、国際最低税率の初回申告ルールを補足するガイダンスを公表
OECD/G20の「BEPS包摂的枠組み」(国際的な税逃れ対策を話し合う各国政府の会議体)は2026年6月3日、国際最低税率制度(GloBE)の情報申告書(GIR、対象となる多国籍企業グループが各国税務当局に提出する報告書)について、様式(XMLスキーマ)と検証ルールを補足するガイダンスを承認・公表した。対象は2024年度分の申告で、各国間での初回提出・情報交換は2026年中に予定されている。ガイダンスは、UTPR(軽課税所得ルール、GloBEの課税手当の一つ)について「2024年にUTPRを適用している法域は無い。したがって2026年に最初の申告期限が来たとき、報告すべきUTPRは存在しない」とした。
② 読み取れること
<strong>見立て。</strong>カナダ銀行の声明とFRB議長の講演は、いずれもインフレの上振れリスクに言及しながら、現状の金融政策を維持している。カナダ銀行は政策金利を据え置いた上で「必要に応じて金融政策を調整する用意がある」としており、FRB議長も金融環境を「引き締め的とは言い難い」と評価している。両者とも次回会合での判断を確定的に述べたものではなく、今後の政策運営がどちらの方向に動くかは、この公表物からは分かりません。
<strong>見立て。</strong>ユーロ圏の失業率(6月・7月とも6.4%)とドイツの就業者数(季節調整後で前月比1万3000人減、-0.0%)は、いずれも前月からの変化が小さい。この2つの公表物からは、欧州の労働市場が急速に改善も悪化もしていない状態にあることが読み取れる。ただしこれが今後も続くかどうかは、この公表物からは分かりません。