2026-09-04/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 公表されたもの
米雇用統計、7月の非農業部門雇用者数は前月比2万3000人減少
米労働省労働統計局(BLS)は2026年8月7日、「雇用状況(The Employment Situation)」2026年7月分を公表した。非農業部門雇用者数は前月比2万3000人減少(季節調整値、季節ごとの変動を除いた値)。失業率は4.1%(季節調整値)。平均時給(全従業員)は37.62ドルで、前年同月比+3.2%。失業者数は690万人、労働力参加率は61.4%(いずれも7月)。BLSは非農業部門雇用者数を「-2万3000人」、失業率を「4.1%」と記し、賃金については「この1年で、平均時給は3.2%上昇した」としている。
日銀、政策金利1.0%程度の据え置きを決定——高田委員の1.25%利上げ提案は反対多数で否決
日本銀行は2026年8月3日、7月31日開催の金融政策決定会合を受けた植田和男総裁の定例記者会見録を公表した。会合では無担保コールレート・オーバーナイト物を1.0%程度で推移させる金融市場調節方針の維持を賛成多数で決定した。高田委員は政策金利を1.25%程度に引き上げる議案を提出したが、反対多数で否決された。会見録は「無担保コールレート・オーバーナイト物を1.0%程度で推移するよう促す、という金融市場調節方針を維持することを賛成多数で決定しました」「高田委員は、海外発のディマンドショックによる物価の上振れリスクや海外の金融環境の転換に即応した機動的な対応が必要な新たな局面に入ったとして、政策金利を1.25%程度に引き上げる議案を提出しましたが、反対多数で否決されました」と記す。総裁は物価について「基調的な物価上昇率が2%の物価安定の目標を超えて上振れていくリスクがあります」とも述べた。
FOMC議事要旨、政策金利3.50〜3.75%を据え置き——利上げを主張した3委員は反対票
米連邦準備制度理事会(FRB)は2026年8月19日、7月28〜29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。会合ではフェデラルファンド金利の誘導目標レンジ3.50〜3.75%への据え置きが決定され、Beth M. Hammack、Neel Kashkari、Lorie K. Loganの3委員が0.25ポイントの利上げを主張して反対票を投じた。6月の失業率は4.2%。議事要旨は据え置きの背景として「経済活動は堅調なペースで拡大している」「インフレは委員会の2%目標に比べて高い水準にとどまっている」と記す。利上げを主張した3委員については「物価上昇の圧力は広範に及んでいるように見え、委員会はより引き締め的な政策スタンスを採るべきだと判断した」「そうすることで、より急で、より費用のかかりうる一連の引き締めが必要になる事態を、未然に防ぐ助けになる公算が大きい」と説明する。物価見通しは「総合インフレ率は年後半に低下すると見込まれた」「インフレは来年一段下がり、2028年には2%程度になると見込まれた」としつつ、「インフレ予測に対するリスクは上振れ側に偏っていると見られ、インフレがより持続的なものになる可能性がある」と留保を付けている。
政府、「給付付き税額控除」導入の基本方針を閣議決定——大綱は9月に決定へ
政府は2026年8月5日、「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針を閣議決定した。同日、総理が記者会見でこの決定について説明した。この会見資料には対象者数・給付額など制度の具体的な数値の記載はない。総理は「税・社会保険料負担や物価高に苦しんでおられる中所得・低所得の方々の負担軽減というのが、現下の最重要課題」と述べ、「給付付き税額控除」を「改革の本丸」と位置づけ、「消費税率」の扱いはその実施までの「つなぎ」と説明した。「9月には大綱を決定した上で臨時国会に法律案を提出」する方針を示した。
総務省、76GHz帯無線技術基準の意見募集に約11件の意見——結果を公表
総務省は2026年9月1日、「76GHz帯高速道路の無線通信システムの適正利用のための技術基準」の一部改正案に対する意見募集の結果を公表した。実施期間は2026年7月4日から同年8月3日まで。「約11件のご意見の提出」があったと明記している。改正の対象は「42の異なる周波数帯における利用方法、電子機器の型式、および中間周波帯を含めた基準」の一部。
② 読み取れること
<strong>見立て。</strong>日銀とFOMCは、いずれも政策金利の据え置きを決定した会合で、一部委員が利上げを主張して反対に回った。日銀では高田委員が1.25%程度への引き上げを議案として提出し否決されたが、総裁自身は物価の上振れリスクに言及している。FOMCでもHammack、Kashkari、Loganの3委員が利上げを主張して反対票を投じた。両者とも次回会合での判断を確定的に述べたものではなく、政策金利が今後どちらの方向に動くかは、この公表物からは分かりません。
<strong>見立て。</strong>「給付付き税額控除」は基本方針の閣議決定にとどまり、対象者数や給付額といった制度の具体的な設計はこの公表物には示されていない。総理は9月の大綱決定と臨時国会への法案提出という日程を示したが、制度の中身がどうなるかは、この公表物からは分かりません。