2026-09-06/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 公表されたもの
米雇用統計、8月の非農業部門雇用者数は前月比16万2000人増
米労働省労働統計局(BLS)は2026年9月4日、2026年8月分の雇用統計(Employment Situation)を公表した。非農業部門雇用者数は前月比+16万2000人。失業率は4.1%で前月から横ばい。平均時給は前年比+3.1%。BLSは「非農業部門雇用者数は8月に16万2000人増加した」と記し、失業率については「失業率は4.1%で変わらなかった」、平均時給については「この1年で、平均時給は3.1%上昇した」と記す。
7月の有効求人倍率は1.18倍、季節調整値で前月と同水準
厚生労働省は2026年8月28日、「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」を公表した。季節調整値による有効求人倍率(ハローワークでの求職者1人あたりの求人数)は1.18倍。有効求人数は前月比0.1%減、有効求職者数は前月比0.6%増。厚労省は「1.18倍となり、前月と同水準となりました」「有効求人は前月に比べ0.1%減となり」「有効求職者は0.6%増となりました」と記す。
日銀展望レポート、26年度物価見通しは「原油高とAI関連需要」で2%を上回る
日本銀行は「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)の基本的見解を2026年7月31日に、全文を8月3日に、ハイライト版を8月17日に公表した。ハイライト版に示された消費者物価(生鮮食品を除く総合)の見通し(前年比)は2026年度+2.5%、2027年度+2.4%、2028年度+2.0%。日銀は「消費者物価の前年比は、原油価格の上昇に加え、AI関連需要の増加に伴う半導体価格などの上昇や、為替円安の影響から、今年度後半以降、2%をはっきりと上回ります。その後は、原油高の影響が弱まっていき、再来年度にかけて2%程度に向かいます。」と記す。
ECB経済報告、ユーロ圏のエネルギー価格上昇率は6月8.5%に鈍化(5月10.8%)
欧州中央銀行(ECB)は「経済報告 2026年第5号」("Economic Bulletin Issue 5, 2026")を公表した。同報告は2026年7月23日の政策理事会決定を踏まえたもので、政策金利は預金ファシリティ金利2.25%、主要リファイナンス金利2.40%、限界貸付金利2.65%。総合HICP(ユーロ圏の消費者物価に相当する指数)上昇率は前年比で6月2.8%(5月3.2%)、食料・エネルギーを除くHICPは前年比6月2.4%。エネルギー価格上昇率は前年比で6月8.5%(5月10.8%)に鈍化した。ECBは「エネルギー価格の急変がインフレに与える影響は、まだ出きっていない」「インフレ見通しへのリスクは上向きである」「理事会は、特定の金利経路をあらかじめ約束するものではない」と記す。
デジタル庁の令和9年度概算要求は1兆295億円、前年度当初比5097億円増
デジタル庁は2026年8月31日、「令和9年度予算概算要求及び機構定員要求の概要」を公表した。概算要求額は合計1兆295.1億円(令和8年度当初予算額5,198.0億円)で、対前年度増減額は+5,097.1億円。内訳は「情報システムの整備・運用に関する経費」9,523.5億円(令和8年度当初4,990.4億円)、「デジタル社会形成の推進に関する経費」555.2億円(同14.3億円)、「デジタル庁の運営に関する経費」216.4億円(同193.3億円、うち人件費176.9億円)。このほか金額を示さない「事項要求」を複数含む。機構定員要求では「1,500人規模の組織を一つの目安に組織・体制の一層の充実を図る」とし、新規増員65人・合理化減3人(令和7〜11年度で計15人の合理化目標)としている。
総務省、IPネットワーク設備委員会報告案への意見募集を開始(9月25日締切)
総務省は2026年8月21日、情報通信審議会情報通信技術分科会IPネットワーク設備委員会がまとめた報告案について、意見募集(パブリックコメント)を行うと公表した。対象は、平成17年10月31日付け諮問第2020号「ネットワークのIP化に対応した電気通信設備に係る技術的条件」のうち、令和7年6月から検討してきた事項の報告案。意見募集期間は令和8年8月22日から令和8年9月25日まで。
② 読み取れること
<strong>見立て。</strong>日銀が26年度の物価見通しの上振れ要因として、原油価格の上昇に加えてAI関連需要に伴う半導体価格上昇を明示的に挙げたことは、今後の金融政策決定会合での判断材料の一つになり得る。会合でどう扱われるかは、この公表物からは分かりません。
<strong>見立て。</strong>ECBの報告では、ユーロ圏のエネルギー価格上昇率が5月10.8%から6月8.5%に鈍化する一方、ECB自身は「インフレ見通しへのリスクは上振れ方向」とし、特定の金利経路にコミットしないとしている。今後の理事会で金利がどちらに動くかは、この報告からは読み取れません。