2026-09-12/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 公表されたもの
貿易統計速報、8月上中旬は輸出18.0%増・輸入26.1%増で赤字1,119,533百万円
財務省は2026年9月8日、「令和8年8月上中旬分貿易統計(速報)」を公表した。対象は令和8年8月上中旬分の速報値。輸出額は6,050,366百万円で前年同期比18.0%増、輸入額は7,169,899百万円で同26.1%増。差し引きの貿易収支は1,119,533百万円の赤字(輸入超過)。上中旬分のみの速報であり、8月全体の確定値ではない。
FRBウォラー理事、9月FOMCは直近データ次第と発言——具体的な金利目標は示さず
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は2026年9月3日、講演「The Economic Outlook and Some Comments on My Policy Communication」で、2026年9月15・16日開催のFOMC会合に向けた政策運営の考え方を述べた。講演では政策金利の具体的な数値目標は示されなかった。原典では「今後2週間に公表されるデータでこの傾向が続けば、フェデラルファンド金利の誘導目標を現行水準に据え置くことを支持する方向に傾くだろう」("If this continues in the data due over the next two weeks, I would be inclined to support holding the target for the federal funds rate at its current setting.")、「8月分の統計でこの改善が一時的なものだったと分かれば、9月15・16日のFOMC会合で政策金利を引き上げることが適切な場合もありうる」("If the incoming data for August show this improvement has been fleeting, then it may be appropriate to raise the policy rate when the FOMC meets on September 15 and 16.")と述べた。現在の金融政策の引き締め度合いについては「総需要をわずかに抑制する程度にとどまっている」("I judge that policy is currently only slightly restricting aggregate demand.")としている。
総務省、800MHz帯の追加利用へ省令改正案の意見募集を開始——期間は9月12日から10月16日
総務省情報通信行政局新興通信システム推進室は令和8年9月11日、800MHz帯高速移動通信システムの追加的な周波数利用に関する電気通信事業法施行規則の一部改正案について、意見募集の開始を公表した。意見募集期間は令和8年9月12日から10月16日まで。公表資料は、同システムの技術基準について「追加的な周波数利用」を可能とする施行規則改正案を作成したため意見を募集する、としている。
総務省、SIP「デジタルライフラインの構築」2次公募で6件採択
総務省情報通信国際戦略局は令和8年9月10日、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「デジタルライフラインの構築」に関する令和8年度2次公募の選定結果を公表した。募集期間は令和8年7月10日から7月31日まで、採択件数は6件。公表資料は、募集期間中に応募があった事業のうち6件を採択した、としている。採択金額についてはこの公表物に記載がない。
IEA、2026年の世界石油供給見通しを前年比5.7mb/d下方修正
国際エネルギー機関(IEA)は2026年9月11日、月次報告書「Oil Market Report – September 2026」を公表した。2026年の世界石油供給量の見通しを100.7 mb/d(日量百万バレル)とした。前年比では5.7 mb/dの減少で、前月の報告書からさらに1.3 mb/d下方修正した。需要側は2026年の石油需要を前年比2.5 mb/d減と見通しており、前月の報告書から940 kb/dの下方修正にあたる。中東産油国からの供給の本格回復については「2027年まで先送り」("a full recovery in supplies from Middle East producers deferred until 2027")としている。
BIS、公式統計の真正性確認にブロックチェーンを使う手法を提案——検証は1〜2秒
国際決済銀行(BIS)は2026年9月2日、Working Paper No 1374「Verifiable official statistics: a blockchain-based approach」を公表した。論文の実装検証では、データの公開(真正性の記録)に3〜5秒、検証に1〜2秒の処理時間で対応できたとしている。統計データ交換の国際標準(SDMX)に基づくデータセットについて「データセットに対して暗号学的指紋を計算する」("a cryptographic fingerprint is computed for the data set")とし、これを分散台帳(XRP Ledger)に記録することで発行元の確認と改ざんの検知を可能にすると説明している。実務での採用が決まったものではない。
② 読み取れること
<strong>見立て。</strong>IEAの月次報告書は、2026年の世界石油の供給・需要見通しをいずれも前月の報告書からさらに下方修正している。中東産油国からの供給回復は2027年まで先送りとされた。需給両面の見通しが下方修正されている状況を示す材料になりうるが、これが価格にどう影響するかは、この報告書からは分かりません。
<strong>見立て。</strong>FRBウォラー理事の講演は、9月15・16日のFOMC会合を前に、政策金利の判断を今後2週間に公表されるデータ次第とする条件付きの立場を示した。会合直前まで方針を固めていないことを示す材料になりうるが、実際の決定が据え置きか引き上げかは、この講演からは分かりません。