2026-09-30/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 公表されたもの
貿易統計、9月上旬は輸出前年同期比23.3%増・輸入16.7%増
財務省は2026年9月29日、貿易統計速報(令和8年9月上旬分、対象期間は9月1日〜10日、比較対象は令和7年9月上旬)を公表した。輸出額3兆8,219億1,400万円(前年同期比+23.3%)、輸入額4兆2,431億1,900万円(前年同期比+16.7%)、貿易収支は4,212億500万円の赤字(前年同期の赤字から21.5%縮小)。原典(英語版)は数値に「Provisional」(速報)の注記を付けており、月末公表の令和8年9月分(月報)で数値が変わりうる。
出典:財務省貿易統計(速報)、"First 10 Days of September 2026 (Provisional)"(英語版、2026年9月29日公表) https://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st_e/2026/2026091e.xml
米JOLTS、8月の求人件数710万件「ほとんど変化なし」
米労働省労働統計局(BLS)は2026年9月29日、求人労働異動調査(JOLTS)の2026年8月分結果を公表した。求人件数(季節調整済み)は710万件、求人率4.3%で、7月分は730万件に上方改定された。新規雇用件数は520万件、総離職件数は510万件(前月比58,000件減)。原典は「The number and rate of job openings were little changed at 7.1 million and 4.3 percent」「Job openings changed little in all industries」と記す。
出典:U.S. Bureau of Labor Statistics, "Job Openings and Labor Turnover Survey - August 2026"(2026年9月29日) https://www.bls.gov/news.release/archives/jolts_09292026.htm
ノルウェー銀行、政策金利を0.25ポイント引き上げ4.5%に
ノルウェー銀行(Norges Bank)のIda Wolden Bache総裁は2026年9月24日、オスロでの政策金利発表の記者会見で、政策金利を0.25ポイント引き上げ4.5%とする決定について発言した。発言原稿によれば、消費者物価上昇率は3.3%、税制変更調整後・エネルギー除くベースでは3.0%。総裁は「物価上昇率は数年にわたり目標を上回っている」「高い物価上昇率が続くと、粘着性が強まり、再び抑えるのが難しくなりうる」と述べ、物価上昇率は2029年に2%まで低下する見通しを示した。原文には、この3.3%・3.0%が前年比か前月比かを明示する語句は含まれていない。
出典:Norges Bank, Ida Wolden Bache, "We are raising the policy rate to dampen inflation"(国際決済銀行(BIS)掲載、2026年9月24日) https://www.bis.org/speeches/20260928-we-are-raising-policy-rate-dampen-inflation
世界銀行グループ、FY26の民間資本動員は1,120億ドルで過去最高
世界銀行グループは2026年9月17日、2026会計年度(FY26)の民間資本動員実績に関するプレスリリースを公表した。FY26の民間資本動員額は1,120億ドルで、FY22の350億ドルから4年間で3倍超に増加し、過去最高となった。原典は「Private capital mobilized by the World Bank Group has more than tripled over the past four years, rising from $35 billion in FY22 to $112 billion in FY26」「mobilized more private capital in fiscal year 2026 than in any year in its history」と記す。
出典:World Bank, "World Bank Group Mobilizes Record Private Capital for Developing Countries"(2026年9月17日) https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2026/09/17/world-bank-group-mobilizes-record-private-capital-for-developing-countries-driving
IEA、2026年の世界石炭需要見通しを1.2%増に上方修正
国際エネルギー機関(IEA)は2026年9月10日、中東情勢を踏まえた2026年の世界石炭需要見通しに関する分析記事を公表した。2026年の世界石炭需要は前年比1.2%増、過去最高の89.4億トンになる見通し。原典は「前年比でわずかな減少が見込まれていた世界の石炭需要は、2026年に1.2%増加し、世界の消費量は過去最高の89.4億トンに達すると見込まれる」と記す。IEAは、ホルムズ海峡の紛争に伴う液化天然ガス輸送の急減が天然ガス価格を押し上げ、ガス火力発電設備を持つ国で石炭火力発電が増えていると説明する一方、石炭自体はホルムズ海峡を通過しないため影響は間接的だとも述べている。
出典:IEA, "Global coal demand set to increase this year amid Middle East conflict"(2026年9月10日) https://www.iea.org/news/global-coal-demand-set-to-increase-this-year-amid-middle-east-conflict
② 読み取れること
<strong>見立て。</strong>オーストラリア準備銀行とノルウェー銀行は、いずれも直近の決定で政策金利を0.25ポイント引き上げ、物価の上振れリスクを理由に挙げている。両中銀の判断が互いに連動していることを示す記述は、これらの公表物には見当たりません。
<strong>見立て。</strong>財務省の貿易統計(9月上旬速報)は、輸出入とも前年同期比で二桁の増加を示していますが、増加が価格要因によるものか数量要因によるものかは、この公表物からは分かりません。