2026-10-07/株式会社東京ネット工務店 海老沢敦
① 公表されたもの
改正建築士法の政令、契約書面化の義務付けは令和9年4月1日施行
国土交通省は2026年10月6日、改正建築士法の施行に伴う関係政令として「建築士法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」と「建築士法施行令の一部を改正する政令」を閣議決定した。施行日は令和9年4月1日(木)。公布日は令和8年10月9日(金)の予定。
原典の言い方:公表資料は対象を「建築士が行う設計又は工事監理に係る全ての設計受託契約又は工事監理受託契約の書面契約義務化」、「契約締結にあたっての見積書作成の努力義務化等に係る規定」としている。
出典:国土交通省プレスリリース「改正建築士法の施行に伴う関係政令を閣議決定」(2026年10月6日) https://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_001153.html
米雇用統計、9月の非農業部門雇用者数は前月比2.9万人増・失業率4.2%
米労働省労働統計局(BLS)は2026年10月2日、2026年9月分の雇用統計「雇用状況(The Employment Situation)」を公表した。非農業部門雇用者数は前月比2.9万人増。失業率は4.2%。
原典の言い方:公表資料は「非農業部門雇用者数(+29,000人)と失業率(4.2%)は、9月はほとんど変化しなかった」「すべての主要産業で雇用はこの1か月ほとんど変化しなかった」としている。
出典:米労働省労働統計局「The Employment Situation」(2026年10月2日公表) https://www.bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm
英国GDP、2026年4-6月期は前期比0.5%増・CPIは8月まで前年比3.1%
英国統計局(ONS)は2026年9月30日、「Quarterly Economic Commentary」を公表した。対象期間は2026年4-6月期(第2四半期)。実質GDPは前期比0.5%増、前年同期比1.4%増。失業率は2026年5〜7月の3か月平均で4.9%(前月から変化なし)。雇用主の賃金データに基づく雇用者数(payrolled employment)は2025年8月から2026年8月の12か月で0.5%減。消費者物価指数(CPI)は2026年8月までの1年間で3.1%上昇。コアインフレ率(エネルギー・食品・酒類・たばこを除く指数)は2.6%で変化なし。家計貯蓄率は8.8%に上昇。
原典の言い方:公表資料は「実質GDPは2026年第2四半期(4〜6月)に0.5%増加した」「前年同期比では1.4%増となっている」「失業率は7月までの3か月間、4.9%で変化なし」「雇用主の賃金データに基づく雇用者数は、2026年8月までの12か月で0.5%減少した」「消費者物価指数(CPI)による物価上昇率は、2026年8月までの1年間で3.1%だった」「コアインフレ率(エネルギー・食品・酒類・たばこを除く)は2.6%で変化なし」「家計貯蓄率はわずかに上昇し8.8%となった。これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行前の水準を上回っている」としている。
出典:英国統計局「Quarterly Economic Commentary」(2026年9月30日公表、対象期間2026年4-6月期) https://www.ons.gov.uk/economy/nationalaccounts/uksectoraccounts/articles/quarterlyeconomiccommentary/apriltojune2026
韓国銀行、政策金利を2.75%から3.00%へ引き上げ
韓国銀行(Bank of Korea)は2026年8月27日、金融通貨委員会(Monetary Policy Board)の決定として、基準金利(Base Rate)を0.25%ポイント引き上げると公表した。基準金利は2.75%から3.00%へ引き上げ(25ベーシスポイント)。採決は賛成6反対1(反対はファン・グニル委員で、2.75%据え置きを主張)。あわせて公表された見通しでは、GDP成長率は2026年3.3%・2027年2.9%、消費者物価上昇率は2026年2.7%・2027年2.3%、コア物価上昇率は両年とも2.5%。
原典の言い方:「金融通貨委員会は、翌会合までの期間、基準金利を25ベーシスポイント引き上げ、2.75%から3.00%とすることを決定した」。国内景気について「輸出の堅調と内需の回復に支えられ、想定を上回るペースで成長を続けている」とし、物価については「物価上昇率は、当面の間、目標水準を上回って推移すると見込まれる」としている。金融安定面では「ソウルおよびその周辺地域の住宅価格上昇と家計債務の増加の加速に、引き続き注意を払う必要がある」と記す。
出典:Bank of Korea「Monetary Policy Decision」(2026年8月27日公表) https://www.bok.or.kr/eng/bbs/E0000634/view.do?nttId=11064193&searchCnd=1&searchKwd=&depth2=400417&depth3=400423&depth=400423&pageUnit=10&pageIndex=1&programType=newsDataEng&menuNo=400423&oldMenuNo=400423
ADB、タイ政府の東南アジア初ネイチャーリンク債250億バーツを支援
アジア開発銀行(ADB)は2026年10月2日、タイ政府が発行した東南アジアで初の政府系ネイチャーリンク債(気候・生物多様性目標の達成状況に条件が連動する債券)を支援したと発表した。債券は2026年9月17日に発行済み。発行額は250億バーツ(約7.5億米ドル)、期間15年。当初の発行予定額は150億バーツだったが、需要は予定額の2.8倍に達した。
原典の言い方:公表資料は発行額を「250億バーツ(約7.5億米ドル)」、期間を「15年債」、発行日を「9月17日」としている。需要については、当初150億バーツの目標に対し「需要が2.8倍に達した」としている。環境目標として、タイの温室効果ガス排出量を「2035年までに二酸化炭素換算で1億5,200万メトリックトン未満に抑える(2019年比47%減に相当)」こと、および「2030年までに国内の陸域・内水面の保護地域および他の効果的な地域をベースとする保全手段の対象面積を、国土の少なくとも30%とする」ことを挙げている。
出典:ADB「ADB Supports Asia and Pacific's First Sovereign Nature-Linked Bond in Thailand」(2026年10月2日) https://www.adb.org/news/adb-supports-asia-and-pacific-first-sovereign-nature-linked-bond-thailand
IEA、東南アジアの電力需要は2026〜2030年に年平均5.4%増と予測
国際エネルギー機関(IEA)は2026年10月6日、東南アジア(ASEAN)のエネルギー安全保障を検証する報告書「ASEAN Energy Security Review」を公表した。地域の原油生産は1990年代のピークから40%減少。輸入原油は2015年以降30%増加。電力需要は2026〜2030年に年平均約5.4%で拡大する見込み。石炭需要は同期間、年平均約4.4%で増加が続く見込み。ガス消費は年3%超で増加する見込み。石油製品の純輸入は2025〜2031年の間に約5%増加する見込み。
原典の言い方:報告書は「地域の原油生産は1990年代のピークから40%減少した」「輸入原油は2015年以降30%増加している」「東南アジアの電力需要は2026〜2030年にかけて年平均約5.4%の割合で拡大すると見込まれる」「石炭需要は同期間、年平均約4.4%で増加を続けると見込まれる」「同地域のガス消費は年3%を超える割合で増加すると見込まれる」「ASEANの石油製品純輸入は2025年から2031年の間に約5%増加すると見込まれる」としている。
出典:IEA「ASEAN Energy Security Review」(2026年10月6日公表、Executive Summary) https://www.iea.org/reports/asean-energy-security-review
② 読み取れること
以下は見立てです。公表物に書かれていない評価を含みます。
改正建築士法の政令により、設計または工事監理に係る契約は書面での締結が義務になります。対象となる中小の設計事務所や工務店では、令和9年4月1日の施行までに契約書フォーマットの整備が必要になる可能性がありますが、整備の進み方や実務への影響の程度は、この公表物からは分かりません。
米国の非農業部門雇用者数は9月に前月比2.9万人増と、小幅な増加にとどまりました。一方、英国の雇用主の賃金データに基づく雇用者数は、2026年8月までの12か月で0.5%減少しています。両国の労働市場の指標は同じ方向を示していませんが、この差が何によるものかは、これらの公表物からは分かりません。